10億の中年。4話
あれから幾度となくあのパチンコ屋に行っては、あの女と話をするようになったが、それ以外何の進展もない。互いの名前も知らない。
彼氏がパチンコ屋にいると言うのもあるがなかなか進展しない。
いや待てよ、そもそも俺は何か期待してるのか? それとも好きになってきたのか?
そんな事を思いながら今日もいつものパチンコ屋に来ていた。
あ!!
そういって手を振ってくる女。俺も軽く手をあげ横に座る。
俺「今日は出てるね」
女「最近調子いいんだよね」
など下らない話をしてると
女「今日久々の一人打ち♪」
俺「あぁそんなんだ!」
今日は、一人なのか。よし、今日こそは!
俺「じゃ飯でもいかない?」
女「ごめん、無理。」
やはり二人で飯行くのは駄目らしい。
その後色々世間話していて、分かったことは
女は彼氏がかなり好きだということ、二人で飯は浮気みたいで嫌だということ。
後、メンタルが弱いという事。後、心理学に興味があること。
心理学か...俺も勉強してみようかな。
そんな事思いながら今日は店を出た。
10億の中年。3話
それから家に着いた俺は、
何なんあの女は!ガシャ!
携帯を放り投げていた。そして投げた携帯を拾おうとふと携帯の横の鏡を見た。
そこには、整ってないきたない無精髭でボサボサ頭でダサい服を着た自分が映っていた。
ウーン😓
もし、俺が女ならこれはキモいと思う。
よし!キモさを消そう!
俺はまず美容室に行き洒落オツな髪型にして、少し若めの服を買い、髭を剃った。
元々童顔な方だったので自分でも見違えるほどの自分が出来上がっていた。
とはいっても、童顔ってだけでイケメンではないので自分では見違えて見えても、世間からすれば、やっとスタートラインにたったという所だろう。
そして俺は、次の日もパチンコ屋に来ていた。
しばらくホールを徘徊するも、あの女の姿が見えない。
仕方なく打っていると、激熱の演出が来る。
以前ならケツが浮くほど興奮していたが、金がある今は驚くほど冷静だ。そしてその演出が出たと同時にあの女がやって来た!
来た!!!
今の俺には激熱の演出より女の登場のほうが激熱みたいだ。
俺はその台の隣の台に座り打ち始めた。女は激熱の演出が出たのは見ていない。
そして俺は、女を手招きしていた。
俺「この台熱そうだよ!」
さっきまで打っていた自分の台を指差し女を招く。
女は首を少し傾げながらも、その台に座る。
すると
女「うわっ!いきなり激熱なんだけど!!」
そりゃそうだ、俺が仕込んでんだから。
俺「うわっ!ヤバっ!!やったねぇ!」
白々しく驚いてみたりしている。
女「マジでありがとー😆💕✨」
俺「いえいえ、その台を勧めた手前当ってよかったです。」
女「ここ、よく来てます?」
俺「たまーに。何で?」
女「私よく来てるんですけど、会った事ありますかね?」
あるよ、昨日会ったし。その前からずっと俺は知ってるよ!!髪と服装変えただけで全く気づかないもんだなと思いながらも
俺「まぁ俺は、たまに来る程度だし長い時間打たないから印象ないのかも 笑 俺は何回か見たことあったからその台勧めたんですよ!」
女「そうなんですか!でもありがと!」
そして俺もすぐに当たりを引いて女はお礼のコーヒーをくれた。しばらく二人並んでスロットを打っていた。
いつも1つ席をあけて見ていた綺麗な指が、今日はすぐ隣で動いている。
ゴクリッ。
さ、触りたい.....
必死で触りたい気持ちを押さえていたが、
少しふれる位なら...
そして俺はわざとメダルを落とした。すると女はすぐさま拾って
女「どうぞ!」
来た!!!今しかない!!
俺「ありがとう!」
メダルを受けとる際に当然指が触れた。
それからしばらく連チャンが終わった。
あれ?そういや今日彼氏みてないぞ??気になった俺は
俺「あれ?今日は一人なの?」
女「そうなんです、彼今日仕事なんです。」
なに?あいつ仕事してたのか!
いやいや、そうじゃなくて今日は一人ってか!!
これはいくしかない。
俺「二人とも結構でたね。この後飯でもどう?」
女「ごめんなさい、彼氏のご飯作らないと」
そう言うと女は換金を終えて、ありがと!と言いながら帰って行った。
真横であんな指みせられて少し触れて...
俺は興奮収まらずに、そのまま風俗へ向かった...
10億の中年。2話
1億円という大金を手にした俺はまず300万程の借金を返済する。残り9700万。
元々パチンコ以外趣味もなく何に使っていいかも分からない俺は結局パチンコ屋に来ていた。
普段は糞養分な俺だったが何故か大金を手にしてからはというもの勝つ勝つ!
欲しくないと思ってうつと勝てる。無欲とは怖いものだ。
しかし勝ても前程の喜びはない。そりゃ勝ても多くて10~20万。今の俺には、はした金。他に何か探すか...と思った時ふと
あ、そうだあのパチンコ屋に行ってみよう!
そう、大金を手にしてからは行っていなかったあの指の綺麗な女がいるパチンコ屋に足を運んだ。
あっ、いた!
そこにはあの女とクズスロッター彼氏(妄想)が仲良く打っていた。
いつものように席を1つあけて座る。すぐさまついて連チャンの嵐。それをみた女の彼氏はすぐさま台を移動する。彼氏は姿が見えなくなる程の遠くの台に座った。
そして俺は大金を手にして大きくなったのか自分でも驚きの行動をする。
俺「あの~俺ちょっと用事出来たんで代わりにこの台打ちます??」
普段1つ席をあけて座るチキンな俺が連チャン中の台を餌に女に話しかけていた!すると
女「あ、けっこうです!(キッパリ)」
は?へ?いやいや、嘘だろ?どうみてもかなり負けてますよアナタ!!
もう一度、声をかけてみる。
俺「え?本当にいいの?じゃあ他の人に譲るよ?」
女「どうぞ!」
ふぁ?はぁ?マジかよ。少なく見積もっても後5万は出るであろうこの台を要らないだと??
一瞬頭が真っ白になった。俺からみてこの女と男はそんなに勝ってる印象がなく、男はクズスロッターで、それに付いてるクズ女と思っていたからだ。
すぐに食い付いて来るかと思っていて、あわよくば、お礼に飯でも的なのを想像していたのだが、完全に面食らった。
彼氏に気を使って...いや、彼氏は遠く見えないとこにいるし、台をもらって彼氏にあげるって事だって出来たはず。
自分の想像が違いすぎてもやもやしたまま俺はパチンコ屋を後にした。
因みに台は近くのおばさんにあげた♪
続く
10億の中年。1話
宝くじを買ってから、1ヶ月が過ぎようとしていた。
もうすでに宝くじの存在など忘れていた時にテレビで宝くじの特集をしていた。
あっ、そういや俺の買った宝くじ!!
あわてて宝くじの当選番号を確認する。が!!
かすりもしてねーわ!!
まぁそりゃそうだ。そんな簡単に当たるハズもなくクジを捨てようとした時、クジの裏に書かれた謎の数字が...そして小さくこう書いてあった
もう一度お越し下さいませ。
??となりながらクジを持ってあの宝くじ店へ向かった。
宝くじ店へ着いてクジを店員に渡すと
おめでとうございます‼️ラッキーチャンス当選です‼️
何とその店独自のセカンドチャンス的なやつをやってたらしくそれに当選!しかも当選金額は、
100000000万円也
1億円!!!!
何とクズの俺は1億円という大金を手にした!
続く
10億の中年 ~呼び起こされた性癖~。序章
俺の名前は博(ひろし)。会社員、趣味はパチンコ
彼女いない、金もない。むしろパチンコで借金してるクズっぷり。服装や髪型も気にしない冴えない中年だ。
今日も定時に仕事を終えていつも通りパチンコ。
おっ、今日も来てるな!
このパチンコ店にはよく俺好みの女が来ている。年は20代半ば位で顔はそれほどなんだが、指がすこぶる綺麗な女だ。因みに俺は無類の手フェチ。いつも横に座る勇気がなく1つ席をあけて座りながらスロットを打つ指を見ている。
あぁ...あの指触りたいなぁ...。
などと妄想してたら、
ドカッッ!!
俺の横に彼氏が。そうこいつらはカップルでよくこのパチンコ屋に来ている。
ちっ!見えねぇじゃねーか!
と思いながら打ってると、いつの間にか財布は空に。
さぁ今日も負けたな。帰るか。
まぁいつもの事、ふらふらあの女の事を考えながら帰ってると、ふと一軒の店を見つけた。
あれ?こんな店あったかな?
と思いつつ店内に入ってみると、そこは外観からは創造がつかない(オシャレな雑貨屋風)宝くじ売り場だった。
宝くじかぁ...
一枚500円。財布の中には500円玉一枚。
買ってみるか!
普段は宝くじなど一切買わないのだが、その店の外観に惹かれ買ってみることにした。
そうして宝くじを買って帰路についた。
続く。