10億の中年。2話
1億円という大金を手にした俺はまず300万程の借金を返済する。残り9700万。
元々パチンコ以外趣味もなく何に使っていいかも分からない俺は結局パチンコ屋に来ていた。
普段は糞養分な俺だったが何故か大金を手にしてからはというもの勝つ勝つ!
欲しくないと思ってうつと勝てる。無欲とは怖いものだ。
しかし勝ても前程の喜びはない。そりゃ勝ても多くて10~20万。今の俺には、はした金。他に何か探すか...と思った時ふと
あ、そうだあのパチンコ屋に行ってみよう!
そう、大金を手にしてからは行っていなかったあの指の綺麗な女がいるパチンコ屋に足を運んだ。
あっ、いた!
そこにはあの女とクズスロッター彼氏(妄想)が仲良く打っていた。
いつものように席を1つあけて座る。すぐさまついて連チャンの嵐。それをみた女の彼氏はすぐさま台を移動する。彼氏は姿が見えなくなる程の遠くの台に座った。
そして俺は大金を手にして大きくなったのか自分でも驚きの行動をする。
俺「あの~俺ちょっと用事出来たんで代わりにこの台打ちます??」
普段1つ席をあけて座るチキンな俺が連チャン中の台を餌に女に話しかけていた!すると
女「あ、けっこうです!(キッパリ)」
は?へ?いやいや、嘘だろ?どうみてもかなり負けてますよアナタ!!
もう一度、声をかけてみる。
俺「え?本当にいいの?じゃあ他の人に譲るよ?」
女「どうぞ!」
ふぁ?はぁ?マジかよ。少なく見積もっても後5万は出るであろうこの台を要らないだと??
一瞬頭が真っ白になった。俺からみてこの女と男はそんなに勝ってる印象がなく、男はクズスロッターで、それに付いてるクズ女と思っていたからだ。
すぐに食い付いて来るかと思っていて、あわよくば、お礼に飯でも的なのを想像していたのだが、完全に面食らった。
彼氏に気を使って...いや、彼氏は遠く見えないとこにいるし、台をもらって彼氏にあげるって事だって出来たはず。
自分の想像が違いすぎてもやもやしたまま俺はパチンコ屋を後にした。
因みに台は近くのおばさんにあげた♪
続く